■宿主の視点
01.情報を売る宿
02.情報軽視のツケ
03.情報こそ生命
04.提案とは?
05.提案してないじゃない!
06.やれやれ・・・・
07.頭でっかち
08.値切るということ
09.予約金問題
10.ルール
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ベットではなく情報を売る宿
ロジャースと登山ショップ。どちらで登山グッツを買いますか?登山ショップは値段が高い。ディスカウントショップで買った方がやすい。なのにどうして登山ショップやブティックで品物を買うのでしょうか? 登山ショップで買う人は、商品を買っているのではなく情報を買ってるからです。では、なぜ高い金を出してまで登山ショップで情報を買うのでしょうか? 登山には命がかかっているからです。
私の友人に、ディスカウントショップで登山靴を買った人がいましたけれど、安い粗悪品であったために、あやうく命を落としそうになったと言う人がいます。また、品物は良かったのですが、ディスカウントショップであったために使用方法に関する知識のレクチャーを受けられなかったために生命の危機を招く事故をおこしかけたという人もいます。こんなことを言うと
「私はディスカウントショップで買ってるけど、ぜんぜん大丈夫」
という方もおられますが、それは、たまたま運がよかったか、危険が迫っていても、気がついてなかった。つまり無知であるために「危険だった」ことに気がついてなかったという可能性も強いのです。
そのためにベテラン登山家は、登山ショップに行きます。別に買う物が無くても、何気なく登山ショップにでかけるのです。すると登山ショップには黒板なんかがあって
『最新登山情報』
なんてものが書いてあります。ショップの人間が書き込むこともあるし、下山したばかりのお客さんが書き込むこともあります。もちろん私も書き込んだりしました。こういった情報が、登山ショップに転がってて、山好きな店員たちが、いろいろな山情報を教えてくれます。だから、登山ショップは、山用品を売る場所と言うより、山に関する情報を売るところだったりするのです。
これは、私どものような宿にもいえることだと思います。宿は、はたしてベットを売るところかといわれれば、それはちよっと違うと答えたくなります。もちろん、そういう宿泊施設も世の中には、ごまんとありますが、はたしてそれで良いのでしょうか? というのも、旅にとって一番大切なのが情報だからです。 |