■運営スタイル
1日の時間割
御精算について
テレビについて
ビデオについて
まくらについて
アメニティについて
空気清浄器
ベットメイキング
浴室について
星空温泉ツアー
御茶会(21時30分から)
談話室(交流スペース)
ドミトリー(相部屋のこと)
個室(プライベート確保)
|
個室
ドミトリーに対するのが個室ですが、日本における最近の宿泊施設の大半は個室のみとなっています。ユースホステルでさえ個室化がすすんでおり、ドミトリーを嫌う会員さんも増えてきています。これは、ユースホステルのアットホーム化の流れと無関係ではありません。
その昔、ユースホステルは、巨大なものばかりで、ベット数も100をこえる施設が大半でした。そのために宿泊料金も非常に安く、当日に飛び込んでも何とかなったものです。しかし、その反面、宿側の対応は事務的であり、お客さまに対してアットホームな接客はやりたくても不可能で、そのためにお客さまが率先して、お客さまどうしの交流を深めることとなり、それが独特なドミトリー文化を育てていったのです。
ところが、1980年頃から、小規模なユースホステルが台頭するようになり、アットホームな接客を売り物にするようになりました。その結果、そういう小さな宿では、お客さまが努力してドミトリー文化を育てる必要はなく、宿のオーナーの心温まる接客に甘んじればいいだけになりました。
こうなると、あえてドミトリーを選ぶ必要はなくなったのです。個室に泊まっても、充分アットホームな接客は受けられるし、御茶会に参加すれば、見知らぬ人と知り合えてお互い情報交換できますから、ドミトリーである必要性はなくなってしまったわけです。そして、ドミトリー文化は、徐々に廃れていったのです。
私自身、滅び行くドミトリー文化に哀愁を感じます。なんとかならないのかと日々思っています。ただ、それを選択するのは私ではなく、お客さまです。自分で選択することが大切です。
そこで、ちょっとばかりアドバイスをしたいと思います。事務的な大きな施設に泊まるときは、あえてドミトリーを選びなさいというアドバイスです。そういう施設では、ドミトリーでないと見知らぬ人と知り合うのが難しいからです。もちろん小さくても事務的な施設ならドミトリーを選んだ方がいいと思います。
では、小さくてアットホームな施設ではどうでしょう? ドミトリーにこだわらなくても良いと思います。個室利用でも、宿側の接客にのってしまえば、なんとかなるからです。しかし、注意が必要です。宿主は、個室利用するお客さまに対して「プライバシー重視のお客さまだな」と判断する可能性が高いからです。
実際、私どもも個室のお客さまとドミトリーのお客さまでは、接客の仕方を変えています。個室のお客さまに対しては、できるだけプライバシーにふれないようにしていますし、ツアーにも御茶会にも積極的に誘うこともありませんし、必要以上にフレンドリーな対応も控えています。
しかし、ドミトリーのお客さまに対しては、できるだけフレンドリーに、おせっかいにふるまっています。ですから個室利用のお客さまでアットホームな感覚を味わいたいと思ってらっしゃる方は、宿主側に何らかの信号を送るといいのではないかと思います。積極的にふれあうようにした方がいいですね。逆にいうとドミトリー利用者は、そういう努力が少なくてすみます。
《つづく》
|