■サービスについて
01.二つの経営スタイル
02.二つのサービス
03.第三のサービス展開
04.おまかせ
05.サービスの語源
06.サービスとホスピタリティー
07.ホスピタリティー
08.ホスピタリティーの本質
09.ユースホステルの本質
10.消耗戦
11.御客様をどう考えるか?
12.夢のサービス
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ユースホステルの本質
ここで、ユースホステルの意味を考えてみましょう。
ユース(Youth)は青年を意味します。
ホステル(Hostel)は、ホスピタリティー(Hospitalty)とホテル(Hotel)
との造語からできています。
日本ユースホステル協会創設者の一人であり、第4代会長(昭和40年〜44年)の中山正男氏は、このように言っています。
「ホステルとはホスピタリティ―(もてなしの心)のことである。すなわちホスピタリテ
ィ−がホステルの精神である。この厚遇精神を、日本人の 美徳である親切心と解釈し、日本のユ−ス・ホステル運動を親切心運動たらしめよ
う」
「親切をされれば当然感謝と言う気持が湧いてくる。 感謝が報恩の念となり、そこに美しい人間愛の花が咲くことになる。
ユ−スホステル運動のすすむところ、親切と感謝が高らかかに歌われるのである」
つまり、ユースホステルの本質は、ホスピタリティーにあるということです・決してサービスにあるわけではありません。けれど、そのホスピタリティーを強調するためにサービスがなおざりになり、今日の衰退を招いたのも確かです。
どんなにホスピタリティーが優れていても、サービスまで劣悪であったら御客様はきません。ホスピタリティーとサービスは、両輪のようなものです。どちらが欠けても、御客様は満足されません。サービスをおろそかにし、設備投資をおこなわなかったり、たいした料理を出さなかったら、どんなに優れたホスピタリティーをもっていても、御客様は遠のくものです。
逆にどんなに設備がよくても、いたれりつくせりのサービスを行っても、ホスピタリティーに欠けるところがあっては、御客様は空虚な気分になるでしょう。ホスピタリティーの無い宿は、蝉の抜け殻のようなもので、少しも落ち着かないし、わくわくもしないでしょう。
さいわいのことにユースホステルは、ホスピタリティーだけは、どの宿よりも優れています。これを奇貨として、施設の更新や、いろいろなサービスを怠らなければ、どの宿よりも素晴らしい宿になっていくでしょう。さいわいのことに日本ユースホステル協会では、全国のユースホステルに施設改善命令を出しており、続々と新しいユースホステルが増えつつあります。北軽井沢ブルーベリーYGHのように、YGH(ユースゲストハウス)といったハイグレード施設も増えつつあります。ホスピタリティー重視でありながら、施設もサービスも良いところが増えつつあります。
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