夏の反省6
(夏の反省5からのつづきです)
悪かった点その2
クレームと絶賛は、互いに相反することがあります。というか、うちの場合、両者が紙一重であることが多いのですね。具体例を述べてみましょう。
北軽井沢ブルーベリーYGHでは、ヘルパーやスタッフが、御客様と一緒に食事を食べることがあります。これは、孤独な一人旅を孤独のまま放置しないための措置であり、ユースホステル業界ではよく行われている慣習みたいなものです。これがないと
『あのユースホステルでは、宿主が出てこない』
というクレームになったりしますから、たいていのユースホステルでは、忙しくない限り、宿主が御客様と接点をもつために、御客様と一緒に食事をしたりするのです。
しかし、これがクレームにつながったりします。クレームを出す人は、たいていユースホステルの文化を知らない人たちからです。もちろん、そういう事のないように、私たちは、ユースホステルの文化を知らない人たちの席を離してあり、別に相席にしているわけではないのですが、こういうクレームがでてきます。
また、ユースホステルの会員からも、それも一人旅の御客様からも、まれに同様なクレームがでてきます。どんなクレームかと言いますと、
「金を払った私たち客側と、金を払ってないヘルパーやスタッフが、同じ料理を食べているのは不愉快だ」
というクレームです。だから北軽井沢ブルーベリーYGHでは、ヘルパーやスタッフが、御客様と一緒に食事を食べることがあっても、わざと同じ料理を食べないようにしています。御客様よりも、1ランクみすぼらしくした皿を食べ、足りなかった分は、うらでコッソリ食べています。
また、変わったクレームとして
「どうして、このユースホステルでは、御客様が帰る時に旗を振って見送らないのか」
「どうして、御客様が帰る時に歌を歌って見送らないのか」
「どうして、御客様が帰る時に踊って見送らないのか」
というユニークなものもありましたし、その逆な意見として
「このアッサリとしたお別れが良い、歌われたり旗をふられたら帰りづらい」
「駐車場に車を置かせてもらって、散歩してからゆっくり帰りたい。歌われたり踊られたりしたら強制的に帰らなければいけないみたいで不愉快だが、この宿には、それが無いのがよい」
という絶賛もありました。
どうして、これらの相反する絶賛とクレームが出てくるかと言いますと、
『宿の個性が御客様に正確に伝わってない』ためですね。そのために生じる
誤解が原因でもあるわけです。
「そういう
誤解を防ぐ手段がもっと必要であった」
というのが、この夏を終えての反省でした。
ちなみに当宿が、御客様が帰る時に旗を振って見送ったり、歌を歌ったり、踊ったりしないのは、次にツアーの説明会があるからであり、朝食の皿数が多いからと、ベットメイクがあるからです。ようするに物理的に不可能なわけなのですが、その他にも、そういう事を嫌がる御客様も多かったということもあります。
結局、なにをやってもクレームに繋がるのであれば、できることと出来ないことをハッキリさせなければならないのですが、北軽井沢ブルーベリーYGHのホームページには、それが比較的ハッキリと書かれてありますから、こういう誤解が生じる原因は、ホームページを見れない人に対するサポートが無いために生じる誤解かもしれません。
ならば、ホームページの他に
別の手段で伝える必要があるかなと思いました。
これが、北軽井沢ブルーベリーYGHの課題です。
つづく
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